高可用性に関する概要
可用性の高いシステムによる事業の継続性
サービスレベル契約、業界規定、他のビジネスのニーズにより、今日企業では、最も高いシステム高可用性が必要とされています。実際、以前は軽度と判断された不測のシステム障害が、現代においては、事業運営に重大な影響を与えかねません。この要件に取り組むため、SANはシステム停止または障害を防ぐ(またはこれらに対して許容度の高い)高可用性環境を実現するようにデザインされています。
SANが提供する主要な高可用性機能には、組込み冗長機能、ダイナミック・フェイルオーバ保護機能、自動トラフィック・リルーティング機能等が含まれます。たとえば、フレキシブルな接続性オプションにより、障害のないSAN開発を可能にします。加えて、Brocade Fabric OSOソフトウェアでは、ネットワーク障害を自動的に検出し、障害のあったリンクのトラフィックのルーティングを行い、信頼性の高いデータ用パスを継続的に確保します。また、SANのホットプラグ機能により、企業はサーバーのダウンタイムを経験することなく、ストレージのインストール、コンフィグレーションおよびオンラインが可能となります。Fabric OSと複数のネットワーク・スイッチを組み合わせることにより、非常に高い可用性を誇り、拡張性および戦略的機能の高いSANシステムを構築することが可能となります。
またSANは、クラスタ化の強化により高可用性操作にも対応しています。一般的にホスト・サーバーの障害発生時にもアプリケーションが継続して稼働できるように、クラスタ化が利用されます。従来のSAN以外のクラスタ化された環境では、一般的に2つのサーバーによりディスク・ストレージが共有されていました。この場合、1つのサーバーに障害が発生すると、他のサーバーがそのサーバーの負荷を受け負い、アプリケーションを継続して稼働します。そしてフェイルオーバ・サーバーは、共有ディスクを介してデータにアクセスします。これは比較的柔軟性の低い設計と言えます。それは、ストレージの共有は通常2つのサーバーに限られ、多くの場合フェイルオーバ・サーバーは、処理が発生するまでアイドルの状態を保つことになるためです。さらに、サーバーとストレージ機器が、通常お互い近い位置に設置されているため、災害時などの保護機能には限度のあるコンフィグレーションです。
図 6. スイッチ・フェイルオーバ機能を持つ高可用性クラスタ化のモデル
SANのクラスタ化により、より多くのサーバーがSAN付属のストレージを共有することが可能です。導入方法によっては、あるサーバーが利用不可能になった場合に、任意のサーバーが追加の負荷に対応できるため、サーバー・リソースのアイドル状態が解消されます(図6参照)。また、遠距離に設置されているデバイス間にも、より効率的な災害リカバリ・プランが採用されています。
大規模な通信事業会社(前述)では、VERITASクラスタ・サーバーとBrocadeスイッチでのSANインフラを採用し、非常に高いデータおよびアプリケーションの可用性をもつ環境を実現しました。SAN環境を展開する以前は、それぞれ2台のSUNサーバーを持つ3つのクラスタによって構成されていました。この構成ではアイドル状態のフェイルオーバ・サーバーが3つ存在し、またクラスタ間でアプリケーション負荷またはデータが共有されないため、各リソースを浪費していました。SANの導入後は、3台のサーバー(以前は6台)のみが必要となり、ストレージ・リソースは半分で済むという結果となりました。また3台のサーバーはいずれも、障害を起こしたサーバーの作業負荷を引き継ぐことが可能です。今では同社は、ストレージやアプリケーションをダイナミックに割り当て、サーバーとストレージのメンテナンスを非介入で実行することにより、より効率的にSANを管理できます。
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